2025/12/11 鶏群(けいぐん)の一鶴(いっかく)

「鶏群(けいぐん)」とは凡人の集まりを指す言葉です。そして「鶏群の一鶴」とは、その中にひとりだけ傑出(けっしゅつ)した人物がいることを意味します。
また、「泥中の蓮(はす)」という諺もこれに似ており、泥のように濁った俗世の中でも、正しく清らかに生きる人の姿を表わしています。
職場にも、この「一鶴」や「蓮」とまではいかなくとも、他の社員の模範となる人物がいるものです。
模範的な人かどうかの判断には様々な視点がありますが、一般的には、職場で定められた規則やルールを真摯に守り、実行に移している人がその一例でしょう。おそらく、「この人では?」と思い浮かぶ人物がいるのではないでしょうか。
もちろん、優しさや気配り、周囲への配慮といった資質も職場では重要ですが、まずは職場のルールをきちんと守ることが、信頼される人間としての第一歩です。
個々の価値観や意見は尊重されるべきですが、職場という組織の中では、まず規則の遵守を優先する意識が求められるのです。

今日の心がけ◆職場のルールを守りましょう

文句を言わずに会社の規則に従う人間こそが鶴だそうです。
自社を泥中と比喩している時点で今回の話は良しとしましょう。

感想例

① 事務・管理職向け(オフィス・総務・経理など)

「鶏群の一鶴」という言葉を聞いて、自分には縁遠い凄い人の話かと思いましたが、ルールを守るという身近な話だと知り、少し背筋が伸びる思いです。 私は日々の業務で、つい自分のやりやすさを優先して、細かな手順をおろそかにしてしまうことがあります。しかし、組織全体が円滑に回るためには、全員が共通のルールを大切にすることが、信頼の土台になるのだと改めて感じました。 特別な才能を発揮することは難しくても、決められたことを確実に守るという当たり前の行動を積み重ねることで、周囲から安心して仕事を任せてもらえるようになりたいと思います。

【感想要点】

  • 特別な才能がなくても、ルール順守が信頼につながる。
  • 自分のやりやすさより、組織の円滑さを優先したい。
  • 当たり前の積み重ねを大切にする。

② 技術・製造・現場職向け(エンジニア・整備・製造など)

現場における「ルールを守る」ということは、単なる決まり事ではなく、品質と安全を守るための生命線だと痛感しました。 作業に慣れてくると、つい「これくらいなら大丈夫」という油断が生まれがちです。しかし、そうした慢心が事故や不良につながるのだと思います。真のプロフェッショナルとは、誰も見ていないところでも手順を省略せず、基本動作を徹底できる人なのかもしれません。 私も「一鶴」のような派手さはなくとも、決められた手順を実直に守り抜くことで、仲間から信頼される確実な仕事をしていきたいと思います。

【感想要点】

  • ルール順守は、現場の安全と品質の生命線。
  • 慣れや慢心を捨て、基本動作を徹底したい。
  • 実直な作業で、仲間からの信頼を得る。

③ 営業・サービス職向け(営業・販売・接客など)

お客様からの信頼を得るためには、笑顔やトーク力も大切ですが、それ以上に「約束やルールを守る」という誠実さが不可欠だと気づかされました。 個人の判断で突っ走るのではなく、報告や連絡のルール、社内の規定をしっかり守ることが、結果としてお客様に安定したサービスを提供することに繋がるのだと思います。 一人のスタンドプレーではなく、組織としての約束を果たすことで、「この人なら任せられる」と思っていただけるよう、まずは足元のルール順守から見直していきたいと思います。

【感想要点】

  • 信頼の根本は、トーク力よりも「約束を守る誠実さ」。
  • 社内ルールを守ることが、顧客への安定した対応につながる。
  • スタンドプレーを控え、組織として信頼される行動をとる。

本の紹介

書籍名: ニュータイプの時代――新時代を生き抜く24の思考・行動様式
著者: 山口 周

ただ言われた通りに動くだけの人材は、AIやロボットに真っ先に置き換えられてしまいます。 この本は、古い価値観(オールドタイプ)にしがみつくことがいかに危険かを論理的に解説し、これからの時代に必要な「ルールをハックする思考法」を教えてくれます。 会社に都合のいい「真面目な凡人」で終わりたくない方は、ぜひ読んでみてください。思考のOSが書き換わる一冊です。

3+

9 件のコメント

  • 職場のルールを守りましょう=奴隷になりましょうという本心が出ましたね。

    「泥中の蓮(はす)」という諺のように、濁ったエセ倫理にかぎまわされている職場の中でも、正しく清らかに生きる人になることを求めてぃます。。

    目下の者に求めることは聖人君子。

    自分たちのやっていることは性根の腐りきったこと。

    こんな人間たちのルールなんか守れるか。

    5+
  • なるほど、「あなたの組織は凡人の集まりです。あなたの職場は汚れた環境で、泥そのものです。」と言っていますね。倫理法人会の内部のこととしても、この比喩はよろしくないと感じます。
    というか、多くの非信者は、「われらの組織」ではなく「倫理法人会」そのものだと思っています。信者の中で、「職場の教養」の内容に疑問を持ち、自ら考える意思を持って脱会した元信者を「鶏群の一鶴」と呼ぶべきではないでしょうか?倫理法人会の偏ったルールを信じて守る?個々の価値観や意見を最も尊重すべきです。今の規律が「昔からそうだから」という理由で見直されることのない組織は、いずれ誰からも必要とされなくなります。

    4+
  • 『ニュータイプの時代――新時代を生き抜く24の思考・行動様式』(山口周)の内容と、今回の「鶏群の一鶴」という文章を比較して感じたことをまとめます。

    この本では、これからの時代に評価される人と、過去の価値観にしがみついてしまう人との違いを「オールドタイプ」「ニュータイプ」という対比で示しています。なんだかガンダムっぽい分類で、思わず笑ってしまいます。www

    まず、オールドタイプは古い価値観を重んじ、指示どおりに動くことが得意です。既存のルールを守ること自体が目的になり、正解が決まっている“課題”を処理するのが仕事だと思っています。「努力」「根性」「誠実さ」といった要素が重視され、組織に従順であることが評価されるタイプです。しかし、AIの優秀さに社会が気づき始めた今、こういった能力は以前ほど価値を持たなくなっています。

    一方、今求められているのはニュータイプと呼ばれる人材です。正しい答えを出すよりも、「何が問題なのかを発見する力」が重要になっています。また、「ルールを守ること」ではなく、「そのルールの意味を考えること」が求められます。さらに、AIが代替しづらい領域である“価値観や感性で勝負すること”や、“組織への盲従ではなく、問い直し・改善・提案を続ける姿勢”、つまり「自分の頭で考える思考法」が重視されるのです。

    会社が社会から必要とされ続けるためには、組織の継続的なアップデートが不可欠です。そのためにも、ルールを疑い、ときには壊し、新しい価値を生み出す人こそ、これからの時代の「鶏群の一鶴」と呼ばれるべき存在だと思います。

    2+
  • ルールを守っていない組織の中で、唯一ルールを守っている人間を「鶏群の一鶴」という?
    今回の内容で「ハァ〜?」って憤慨しない経営者のいる会社は、さっさと辞めた方がいい。

    3+
  • 確かにルールは守るべき事柄です。

    ただし、非常識で理不尽なものは当然、論外ですが。

    居ますよねぇ、俺様ルールを振りかざし無茶苦茶な事をさせる連中。
    中身スカスカの駄文を読ませたり、連中の気に入る感想を強制させたり、昭和の体育会系の駄目なところを煮詰めたような朝礼を有難がる連中が。

    3+
  • はいはいと何でも従う人物より、何十年も前に作られたものに異を唱え、今にあったルールに変える人の方が、よっぽど傑出した人だと思う

    3+
  • 理不尽な会社ルールはいつ変更されるのだろう?
    うのみのルールは会社の成長を止めるだけですよ。
    鶏群の一羽が言っておりますm(__)m

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  • 職場のルールが全て正しいとは限らない
    法に反するルールなら守る必要は無いし守ってる奴は人としてクズだ

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