2025/09/23 祭りのリハーサル

Ａ氏の地元では毎年、秋祭りの前夜祭の一環としてコンサートが開催されます。
今回、責任者を務めることになったＡ氏は、参加するアーティストの事務所に出向いて、舞台の準備ができていることを報告しました。毎年参加するグループなので、リハーサルの時間と当日の簡単な流れを伝えただけでした。
すると、そのグループのメンバーが「リハーサルの時は周囲に見られないよう、舞台をブルーシートで覆ってください。市民の皆さんに驚きと喜びを与えたいので、本番まで内緒にしておきたいのです」と笑顔で語りました。
グループのメンバーの心意気（こころいき）に感動したＡ氏は、配慮ができなかった自分を反省しました。本番と変わらない熱のこもったリハーサルの様子を見て、自身も責任者として来場者に喜んでもらいたいという気持ちが高まるのを感じました。
その後、本番は好評を博し（はくし）、観客の拍手が鳴りやみませんでした。Ａ氏は、熱心に披露してくれたメンバーに感謝すると共に、これからは地域社会の一員として、相手に喜んでもらえるような働きに徹しようと決心したのでした。

今日の心がけ◆相手に喜ばれる働きをしましょう

「相手に喜ばれる働きをしましょう」これこそが社畜を量産する魔法の言葉。「お客様に喜んでもらうため」という大義名分を掲げれば、無限のサービス残業や自己犠牲を強いることができる。感動して決意を新たにする前に、まず自分の仕事の段取りを見直せ。話はそれからだ。

感想例
自分ではきちんと準備をしたつもりでも、相手にとってはまだ足りないことがあるのかもしれない、と自身の仕事を振り返るきっかけになりました。アーティストの方が、お客様のことを第一に考えて提案されたように、私も日々の業務において、お客様はもちろん、次に仕事を引き継ぐ人のことまで考えて行動することが大切だと感じます。決められたことをこなすだけでなく、どうすれば相手がもっと仕事をしやすくなるか、喜んでくれるかを考えたひと工夫が、全体の成果を高めるのだと思います。そうした心遣いを忘れずに仕事に臨みたいです。