江戸時代後期の越後縮の商人・鈴木牧之は、初めて江戸へ上った時に、江戸の人々が越後の雪の多さを知らないことに驚きました。
そこで、雪国の生活を紹介しようと『北越雪譜』を執筆・出版しました。江戸市中で圧倒的な人気を溥したこの風物誌は、現在では、雪国独特の習俗や伝承などを記録した、民俗学上の貴重な資料として評価されています。
牧之は『北越雪譜』の中で、越後縮の雪晒しについて次のように述べています。「雪の中で糸を作り、雪の中で織り、雪水に灌いで雪の上に晒す。雪があって縮がある。……魚沼の雪は縮の親と言ってもよい」
雪晒しとは、織り上げた布を雪原の上に広げてお日様に晒すことで、越後縮を作る上で、なくてはならない工程です。雪晒しは、まさに雪深い越後の風土を活かした暮らしの知恵といえます。
『北越雪譜』には、雪国・越後で生まれ育った鈴木牧之の郷土愛が込められているのです。
今日の心がけ◆先人の知恵に学びましよう
知恵の部分ってどの部分でしょうか。反物を作る方法ですか?
そういう歴史が有って現在の自動織機とか染色の技術に繋がっているんだと思いますが・・・。いわば先人の知恵を取捨しての現在だと思うのですが。
0
コメント