2019/02/12 塵を払わん

昔、お釈迦様の弟子に、周利槃特(チューラバンタカ)という人がいました。
物覚えが悪く、自信をなくした槃特は、お釈迦様に、「私は愚か者で、みんなの邪魔になるので、修行を止めて出て行きます」と告げました。
すると、お釈迦様は「自分が愚かだと気づいている人は愚かではない。賢いと思いあかっている人が愚かなのだよ」と諭しました。そして、掃除好きな槃特に、「塵を払わん、垢を除かん」と唱えながら、徹底的に掃除することを教えました。
その後、槃特は、何年も何年も、箒を持ってひたすら掃除を行ないました。一つのことに打ち込む姿に、やがて周りの弟子たちも尊敬の念を持つようになり、槃特も、「塵や垢とは、執着の心なのだ」と悟りを開くに至ったのです。
この話は、当たり前のことや小さなことでも、一つのことを徹底的に、ひたむきに続けていくところに道は開けることを教えてくれます。
高い目標を掲げなくても、自分を変え、境遇を変えることはできます。いつでも、どこでも、誰でも、すぐに取り組める、平易な実践を一つ続けてみましょう。

今日の心がけ◆一つのことを続けてみましよう

ヒント:リスク分散。

だって、一つの事を続けてみた結果なにもならなかったら貴重な時間の無駄ですよ。

集団としての人間と考えればそれでもいいかもしれませんが、一人ひとりが意識をもってしまっている以上レミングみたいな行動をとるのは難しいのですよ。

太平洋戦争では日本は人口の4%程度の犠牲者を出しました。地球市民だの個人の権利とか言って戦わずして敵国と酒を酌み交わすなんて言っていたら人口の40%のの犠牲者を出しただろうと言われています。

全体のためには個が犠牲になる事は著しい効果はありますが、それを平時に行えたのは大脳が発達する前の人類の祖先までだったのではないかと思います。

何もならないような事を続けた結果スゴイ事になったという話はよく聞きますが、その裏では結局なにもならなかった方がはるかに多いと思いますよ。

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