今年の春、映画『おくりびと』で知られる滝田洋二郎監督が指揮した『北の桜守』が公開されました。
この映画は、戦中から戦後にかけ、極寒の北海道で懸命に生きた母と子を描いたものです。吉永小百合さんの映画出演百二十作目としても話題になりました。
栄耀栄華を極める現代日本の背景に、戦中戦後を生き抜いた人々の過酷なまでの生活体験があったことを、映画は母と子の姿を通して描き出していきます。
題名の「桜」はその象徴です。いかに桜が日本人にとって心のよりどころであるかを、それを守り育ててきた人々の思いに重ねながら、時に激しく、時にやさしく観る者の心に問いかけてくるのです。
一本の木が育つ背景に様々な歴史があるように、私たちを取り囲む物の一つひとつにも、そこに携わった人々の歴史とドラマが横たわっているはずです。
物のルーツが見えにくい時代だからこそ、それをきちんと見つめ直すところに大きな意義があるのではないでしょうか。
今日の心がけ◆歴史を学びましよう
著者はこの映画を見た直後にこの文章を書いたのでしょう。
前半は、映画の紹介と感想です。見たばかりでどうしても書きたかったのでしょう。
例えば、東日本大震災ですが、死者1万6000人、行方不明者2500人の一人一人を見れば全てにドラマがあるんです。
物も同じである程度の年月を経てれば全てにドラマがあると思います。
それは、ガンジス川にある無数の砂より多いかも知れません。
その一つを抜き出して「歴史を学びましょう」って言われても余りに視野が狭すぎます。見たばかりの映画に感化されすぎです。
歴史は大まかな流れを理解し、興味がある所は枝葉の部分やサイドストーリーを調べる程度で良いと思いますが・・・。
私は1900年台前半の日本を取り巻く情勢が好きです。
太平洋戦争に至るまでの過程が研究者によって違っていて面白いです。
あざとくアフィリンクを貼りますが、江崎 道朗さんの「日本は誰と戦ったのか」は面白いです。ご一読下さい。
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