誰でも、褒められるのは嬉しく、叱られるのは嫌なものです。叱られれば大人だって、いや、大人だからこそ落ち込みます。
しかし、この叱咤をどう受け止めるかによって、人の成長は大きく左右されるものです。
落ち込む一方で、「叱られるのは期待されているからだ」「自分に成長してほしいから叱るんだ」と受け止められるでしょうか。
本誌発行元である倫理研究所の創設者・丸山敏雄は、昭和二十四年に、「倫理かるた」なるものを作成しました。かるたの読み札「は」は、「ほめる人よりしかる人」です。以下、解説文を紹介しましょう。
「人は、ほめられる時が、一ばんあぶない。つい、いい気になり、えらそうになって、油断するから、失敗する。しかる人は、自分を思ってくれる人。しかられて、はらもたたず、喜んでうけいれる。これが、すなおな人、りっぱになる人」
特に、若手の皆さんは、上司や先輩を恨む前に、心しておきたいものです。
今日の心がけ◆叱咤の裏にある期待を受け止めましよう
後知恵バイアスがかかりまくった?り方だと部下は上司や先輩を恨むようになります。
あと、これとは話が違うけども、必ず違った視点の意見を「得意げ」に出す上司や先輩。「逆に」が口癖の上司や先輩。見下している感がパネーです。
後知恵バイアス
物事が起きてからそれが予測可能だったと考える傾向。
(wikiより)
例
部下がミスをし、あれこれ画策するも八方ふさがりとなって上司に報告した時、
「どうしてこうなる前に報告しなかった!
こうなる事くらい分かってただろ!」
と怒鳴り散らす場面は想像しやすいかと思います。
最初にミスをした時点では、部下としては上司に報告しなくても何とかフォローできるという考えの方が強かったのでしょう。
2+
両極端の話です。
部下の行動を言い方次第で、褒めることも叱ることもできる。
この文章の話を鵜呑みにすると、部下信者たちが今後は「叱られるのは期待されているからだ」「自分に成長してほしいから叱るんだ」と受け止めてくれると思い、軽薄な上司が何事も叱り始める。
私にも苦い経験がある。
オリエンタルランドのマネージメントを勉強し、考え方を間違え失敗した。
部下指導は単純ではない。
管理職としての力量が試される。
部下の行動を褒めても叱っても良い。
そこに辿り着くまで、どれだけ部下を思ったか、その時間と労力・・・その1%でも通じれば良いと思う事だと確信している。
「特に、若手の皆さんは、上司や先輩を恨む前に、心しておきたいものです。」
このような文章を書いてしまう時点で、職場の教養はゴミ箱行きだ。
しかし、そのゴミに感謝しろと言っているのだから始末が悪い。