2019/06/23 箸置きと日本文化
向田邦子さんのエッセイ本『夜中の薔薇』に、「箸置」と題した文があります。 物書きの友人が、暮らしを楽しもうと仕事を減らしはしめたため理由を尋ねると、「箸置きも置かずに、せかせかと食事するのが嫌になった」と言ったそうです。…
向田邦子さんのエッセイ本『夜中の薔薇』に、「箸置」と題した文があります。 物書きの友人が、暮らしを楽しもうと仕事を減らしはしめたため理由を尋ねると、「箸置きも置かずに、せかせかと食事するのが嫌になった」と言ったそうです。…
六月十日は「時の記念日」です。一九二〇年、当時の生活改善同盟会により、日本で初めて時計装置が使われた日を記念して制定されました。 その起源は『日本書紀』に遡ります。「漏尅を新しき台に置く。始めて候時を打つ。鐘鼓を動す。始…
日本人にとって海からの恩恵は計り知れません。恩恵の一つに、漁場が近いため、魚介類が容易に安価で入手しやすいことが挙げられます。 豊かな海の恵みは、世界遺産となった和食文化に不可欠な素材です。また、「青二才」「いなせ」など…
和室を歩く時、「畳の縁や敷居を踏まないように」と教えられたことはありませんか。なぜ踏んではいけないのか、いくつかの理由を紹介しましょう。 畳の縁は、その家の格式を示し、家紋を入れることもあります。それを踏むことは、ご先祖…
明日十七日は「将棋の日」です。日本将棋連盟が一九七五年に制定しました。 江戸時代中期から、徳川将軍の御前で年に一回行なわれていた対局を「御城将棋」といい、八代将軍徳川吉宗の時代(一七一六年)になって、御城将棋の式日が十一…
本日は国民の祝日の一つ「文化の日」です。 皇居では毎年、文化勲章の親授式が執り行なわれます。全国各地で芸術祭が開かれたり、大学や図書館では、公開講座などの催しが開催されます。 もともとこの日は、明治天皇の誕生日にあたりま…
今年の中秋の名月は、九月二十四日でした。以前Oさんは「今夜は中秋の名月、十五夜です」というニュースを聞いた子供から、「十五日じゃないのに、なぜ十五夜なの」と質問をされました。しかし、すぐには答えられませんでした。 調べて…
夏の風物詩の一つ、全国高校野球選手権が開幕しています。史上最多の五十六校が出場している今大会は、第百回目を迎える記念大会です。 第一回大会は、一九一五年(大正四年)に大阪の豊中グラウンドで、十校の参加で開催されました。そ…
「緑豊かな大地」「街に緑を増やそう」など、植物全般を指して「緑」と呼ぶことがあります。それは、植物の葉が緑色であることに由来します。では、「なぜ葉っぱは緑なのか」と考えたことはありますか。 その理由は、葉緑素という緑色の…
「自己啓発」という熟語に使われる「啓発」は、中国の古典にある『論語』の「憤(ふん)せずんば啓せず。俳せずんば発せず」に由来するといわれています。 「憤す」とは、知ることができずに煩悶(はんもん)すること、「啓す」は説明し…
コメント