2025/12/31 情報を活かす

今年1年を振り返る際、皆さんはどのようなことを思い返すでしょうか。
世間を騒がせた話題の一つに、特定の日時に日本で災害が起きるという噂がインターネットを中心に広まり、旅行のキャンセルや交通機関の運休など、社会生活に影響を与えるまでになった出来事がありました。
この噂の真偽はさておき、インターネットの普及により、私たちはさまざまな情報を手軽に入手できる時代を生きています。
情報は、暮らしや仕事を便利にする大切な資源であると同時に、状況によっては不安や混乱を巻き起こす原因にもなり得ます。そうした不安や混乱に振り回されないためには、冷静に情報を精査する力が求められるでしょう。
日頃の生活では、些細なことも疎かにせず、すぐに的確に処置していくことが大切です。そして、物事が終わったら成果や改善点を振り返って検証することが、判断力の向上につながります。
正しい判断をするために、自身の感性を磨いていきましょう。

今日の心がけ◆正しい判断力を磨きましょう

2024年の8月の南海トラフ地震臨時情報もだいぶ騒ぎましたが、結局何もなく言ってしまえはネットのデマと同じです。何をもってデマかどうかを判断するんですかね。
政府が出した南海トラフ地震臨時情報にも反対の意見があったかもしれませんよ。

真実らしいとする判断の基準を誰かが決めてもいいもんですかね。昔々、地球が回っているって情報は、裁判で負けたデマでしたが、それでも地球は回ってました。

本年も皆様のおかげで無事ブログを続けることが出来ました。ありがとうございます。
それでは良いお年を。

感想例

事務・管理職向け

今年一年を振り返ると、業務の中で情報の確認不足から、少し慌ててしまう場面があったように思います。 インターネットだけでなく、社内の伝達においても、「たぶんこうだろう」という思い込みが、誤解や混乱を生む原因になると痛感しました。 来年は、入ってきた情報をそのまま鵜呑みにせず、一次情報を確認するひと手間を大切にしたいと思います。 そうした「確認」という小さな積み重ねが、周囲との信頼関係をより強固なものにすると信じて、日々の業務に取り組んでいく所存です。

【感想要点】

  • 自身の確認不足による反省点を素直に挙げる。
  • 思い込みが混乱の原因になるという気づきを入れる。
  • 「情報の確認」というひと手間を惜しまない姿勢を示す。

技術・製造・現場職向け

ネット上の噂の話がありましたが、私たちの現場仕事でも「不確かな情報」はミスの元になると感じています。 機械の調子や工程の進捗など、人づてに聞いた話だけで判断せず、自分の目で現場の事実を確認することの重要性を改めて考えさせられました。 本文にある「検証」という言葉通り、作業が終わった後も、本当にそれでよかったのかを振り返る習慣をつけたいと思います。 来年も、憶測ではなく事実に基づいた確実な仕事を積み重ね、安全と品質を守れるよう努力していきたいです。

【感想要点】

  • 現場仕事における「不確かな情報(人づての話)」のリスクに触れる。
  • 「自分の目で確認する(現地現物)」ことの重要性を強調する。
  • 作業後の検証(振り返り)を習慣化し、安全・品質につなげる意欲を示す。

営業・サービス職向け

最近は情報が溢れていて、お客様自身もどの情報を信じて商品を選べばいいのか、迷われていることが多いと感じます。 そんな時、私たちがプロとして正しい知識を持ち、お客様の不安や疑問を解消できる存在でありたいと強く思いました。 単に情報を伝えるだけでなく、相手が何に不安を感じているのかを察する「感性」を大切にしたいと思います。 来年も、お客様との会話一つひとつを大切にし、誠実な情報提供を通じて、信頼されるパートナーを目指して頑張ります。

【感想要点】

  • 情報過多で迷っているお客様の現状に触れる。
  • プロとして「正しい知識」で不安を解消する役割を提示する。
  • 相手の心情を察する「感性」と「誠実さ」で信頼を得たいと結ぶ。

本の紹介

ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?

  • 著者: ダニエル・カーネマン (著), 村井 章子 (訳)

「感性を磨けば正しい判断ができる」と説きますが、本書はノーベル賞受賞者が「人間の直感(感性)こそが、バイアスまみれで判断を誤らせる元凶だ」と科学的に証明しています。精神論で「感性」に頼ろうとする姿勢がいかに危険で、エラーを引き起こしやすいかを突きつける、エビデンスに基づいた一冊です。

「自分の直感は正しい」「感性を磨けば騙されない」と思っていませんか? 実は、その自信こそが、デマやフェイクニュースに騙される一番の原因かもしれません。 この本は、人間の思考には「直感的な速い思考」と「論理的な遅い思考」の2つがあり、私たちが日常的に頼っている「直感」がいかにあてにならず、簡単に脳が騙されてしまうかを残酷なまでに暴き出します。 『職場の教養』が言うような「感性を磨く」という精神論では、現代の複雑な情報の罠には太刀打ちできません。 一年の終わりに、自分の脳の「バグ」を知り、賢く生き抜くための本当の知性を身につけてみませんか?

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3 件のコメント

  • 正しい判断力を磨きましょう?

    エセ倫理やこの職場強要が正しい情報を発しているとでも?

    正しい判断力があればこんなエセ倫理にハマりません。

    バカにしている目下の者ですら、この職場の強要を信じていないんですから笑

    エセ倫理や信者こそ正しい判断力の前に現実に目を向けましょう。

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  • 1年を振り返り、このサイトを通じて「職場の教養」を反面教師として学ばせていただきました。
    特に、管理人さんが紹介してくださった書籍と比較しながら読み解くことで、物事を多角的に判断する視点を養えたことは、大きな収穫だったと感じています。

    さて、今回の「職場の教養」ですが、相変わらずインターネットをはじめとする最新技術を十分に理解しないまま、否定的に捉えている印象を受けました。使いこなせないものを否定し、それを「教養」として語る姿勢には、正直なところ違和感を覚えます。

    SNSを日常的に活用している人の多くは、インターネット上の情報を無条件に信じているわけではありません。むしろ「まず疑う」ことを前提に、複数の情報を照らし合わせながら調べています。情報は多い方がよく、選択肢も多い方が判断の幅は広がります。問題は、その中から真実に近いものを見極めるスキルを身につけることです。

    本文中には「すぐに的確に処置していくことが大切」とありますが、これは「時間をかけずに正解に近い判断を下す」という意味だと理解できます。一方で、失敗を重ね、その都度検証することの重要性も述べられており、両者の関係性がやや曖昧に感じられました。毎回失敗した後に時間をかけて振り返るよりも、最初の段階で情報を精査し、正解に近い判断を導く方が効率的ではないでしょうか。

    また、「正しい判断をするために感性を磨く」という結論も、やや精神論に寄っており、具体性に欠ける印象です。判断力とは感性だけで養われるものではなく、情報の扱い方や検証の積み重ねによって磨かれていくものだと思います。

    全体を通して、伝えたい方向性と用いられている言葉との間に、論点のずれを感じたのが率直な感想です。

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  • 「職場の教養」では、正しい判断をするために「感性を磨くこと」が勧められています。しかし、この考え方には慎重になる必要があると思います。

    ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンは、『ファスト&スロー』の中で、人間の思考には二つのシステムがあることを明らかにしました。一つは、直感的で速く、ほとんど無意識に働く「速い思考」。もう一つは、意識的で論理的、時間と労力を要する「遅い思考」です。私たちが日常的に「感性」や「直感」と呼んでいるものの正体は、ほぼ例外なく前者の「速い思考」です。

    問題は、この速い思考が、決して信頼できる判断装置ではないという点です。人間の直感は、思い込みや先入観、都合の良い情報だけを集めてしまう確証バイアスなど、さまざまな認知バイアスの影響を強く受けます。そして厄介なことに、本人はその歪みに気づきにくい。つまり、「感性を鍛えれば正しく判断できるようになる」という発想自体が、科学的には極めて危ういのです。

    フェイクニュースに多くの人が騙されてしまう理由も、ここにあります。感情を刺激する、わかりやすい、何度も目にする――そうした情報は、事実かどうかに関係なく「正しそうだ」と感じられてしまいます。これは知識や善意の問題ではなく、人間の脳の仕組みそのものによるものです。「自分は大丈夫」「感性が鋭いから見抜ける」と思っている人ほど、かえって罠にはまりやすいのです。

    このように考えると、「感性を磨け」という精神論だけでは、現代の複雑な情報環境には対応できません。本来必要なのは、自分の直感を信じることではなく、疑うことです。即断せず、一度立ち止まり、複数の情報を比較し、根拠を確認する――意識的に「遅い思考」を使う仕組みを持つことこそが、判断力を高めます。

    本来の教養とは、心を強くすることでも、感性を美しくすることでもなく、「人間は必ず誤る存在である」と理解した上で、その弱さを前提に判断の精度を上げていく知恵ではないでしょうか。

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