2025/12/22 言葉がもたらす印象

本日は、「ジェネリック医薬品の日」です。これは、1997年にジェネリック医薬品承認のための科学的基準が定められたことに由来しています。
ジェネリック医薬品とは、新薬の特許が切れた後に製造・販売される、「新薬と同じ有効成分で同等の効き目や安全性がある」と認められた医薬品を指します。
一般的に医薬品の開発には莫大な費用と時間がかかります。また、その承認にはさまざまな審査をクリアする必要があるため、新薬は高価になるのが通例です。
一方、ジェネリック医薬品の場合、新薬の実証データをもとに行われる審査も簡易で、開発費用も抑えられるため、新薬よりも安価に提供されます。
ただ、この安価であるというメリットを前面に出し、「安くてお得」といった言葉だけを表示して販売した場合、体に影響のある「薬」という性質上、〈本当に効くのかな〉〈害があるのでは〉という不安を抱かせる恐れがあります。
言葉の選び方で受け手の印象は大きく変わるものです。身の回りにも同様の事例がないか、今一度見直してみるのもよいでしょう。

今日の心がけ◆与える印象を想像しましょう

何が言いたいんだ?

①「安物」を「お買い得」と言い換えて情弱を騙せ
②品質への不信感は「説明不足」のせいにしろ
③コストカットを「改善」と呼ぶための洗脳
④「印象」さえ操作すれば中身はどうでもいい

感想例

① 事務・管理職向け(オフィス・総務・経理・営業管理など)

後発医薬品(ジェネリック医薬品)の話は、私たちの仕事でも「伝え方ひとつで誤解が生まれる」点が重なると思いました。費用や手間の説明を急ぐほど、相手は不安になります。私は、結論だけ先に言うのでなく、根拠や手順も添えて、安心につながる説明を少しずつ増やしたいと思います。

  • 感想要点
    • 伝え方より「根拠の見せ方」
    • 不安は説明不足から生まれやすい
    • 手順と理由を添えて信頼を積む

② 技術・製造・現場職向け(エンジニア・整備・製造・サービス現場など)

薬の印象の話でしたが、現場では「当たり前の作業ほど見られている」と感じました。正しい手順や点検は、慣れるほど省きたくなりますが、そこに小さな乱れが出るのだと思います。私は、急いでいる時ほど基本に戻り、記録と確認を丁寧にして、安心につながる仕事をしたいと思います。

  • 感想要点
    • 慣れた作業ほど基本が大切
    • 記録と確認が安心を作る
    • 小さな丁寧さが信用になる

③ 営業・サービス職向け(営業・販売・接客・介護・教育など)

言葉が与える印象は、相手の立場によって変わるという点が心に残りました。説明する側は「良いこと」を伝えたいのですが、相手はまず不安を確かめたい場合があります。私は、相手の表情や反応を見て、結論を急がず、疑問を先に聞いてから話す姿勢を大切にしたいと思います。

  • 感想要点
    • 相手の不安を先に受け止める
    • 反応を見ながら説明の順番を変える
    • 急がず疑問から入る

本の紹介

ジェネリック医薬品の不都合な真実 世界的ムーブメントが引き起こした功罪
著者:Katherine Eban

本文が「言葉の選び方」で片づけようとした不安の根っこを、現場取材ベースで真正面から掘り起こす本です。後発医薬品をめぐる品質・監督・供給の問題を「印象」ではなく「仕組みの欠陥」として描くので、“安いから不安なのではなく、不安になる理由がある”という視点がはっきり持てます。

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3 件のコメント

  • 管理人さんが言う通り、何が言いたいのかわからない。
    この程度の内容は、誰もが知っている。おそらく、筆者のような年寄りほど病院へ行く機会が多いので話題にしたのだろう。処方箋を持って薬局へ行けば、毎度説明してくれる内容で、年寄りなら誰もが知っているが、信者はジェネリックの知識がないからあえて話題にしたのか?
    「信じるものは救われる」といった言葉だけを信じて、入信しては行けないと、倫理法人会自ら教えてくれるありがたいお話・・・なのか?まぁ、笑える。

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  • 「職場の教養」は、読む立場によっては、言葉の力によって経営者側に都合のよいイメージが自然と形づくられていくように感じられることがあります。
    だからこそ私たちは、自分自身の経験から生まれた印象だけで判断するのではなく、なぜそのようなイメージが生まれるのか、その言葉が使われる意味や背景にある仕組みを一度立ち止まって考えてみたいものです。
    与えられた言葉をそのまま受け取るのではなく、自分自身が納得できる根拠を持って説明できるかどうか。そこに、学びとしての本当の価値があるように思います。

    本来は、次のような締めくくりであってもよいのではないでしょうか。

    今日の心がけ◆言葉の裏にある「根拠」と「仕組み」にも目を向けましょう

    人は言葉によって安心も不安も抱きます。しかし、その不安は単なる印象ではなく、背景にある事実や経験、仕組みへの違和感から生まれることも少なくありません。
    相手にどう伝わるかを想像すると同時に、その言葉が何を根拠に語られているのか、自分自身が理解しているかを問い直したいものです。

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  • 「職場の教養」を毎回読んで感じるのは、正しそうな言葉ほど根拠を問い直す必要があるということ。「職場の教養」は本質を考える材料には・・・なっていますね。www

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