2020/10/04 どちらが美しいか

「礼儀作法」は公式な改まった場所だけではなく、普段の生活における起居動作や心遣いも問われます。
聖徳太子の「十七条憲法」の一つに「和を以て貴しと為す」とあるように、「礼儀」とは、人と人との「和」を重んじる精神が大切といえるでしょう。
あるイベントで、チーム対抗・子供雑巾がけレースが行なわれました。それぞれがチームの優勝のため、応援し合いながら夢中でレースに臨んでいました。
レースの最中、優勝に最も近いＡチームと下位のチームの子供同士が不意にぶつかってしまいました。その時、よろけてしまった子供に手を差し伸べた子がいるＡチームはレースに負け、惜しくも優勝を逃してしまったのです。
しかし、Ａチームのメンバーからは悲嘆や非難の言葉は一切なく、むしろどのチームよりも互いの健闘を称え合っていました。
物事を判断する時、勝ち負けや有利不利だけにとらわれず、「どちらがより美しいか」という基準を持って、周囲との和を築いていきたいものです。

今日の心がけ◆美しい行動を心がけましよう

「和を以て貴しとなし、さからうことなきを宗とせよ。」
全体を端的に言えば、調和をもって偏見無く話し合えという事です。

もちろんその精神は相手も同じ価値観を持っている事が前提です。もし相手が侵略宇宙人だったら礼儀だの和だの言っても一切通じませんし、仮に相手が和を重んじるゴキブリだったとしても人間とは相いれないはずです。たとえ同じ価値観を持っているであろう日本人同士でも、立場によりその「美しい」が変わると思います。

例えば、Bチームには大会に病気で出れなくなったチームメイトおり、勝利に対する並々ならぬ思い入れがあったとしましょう。もう話が変わってきますよね。

途端に勝利に対する執着が美しいチームの結束に見えます。

著者の思い付きの曖昧な「美しさ」を読んだ信者が深く考えずに自分にとって美しくない物を一方的に批判する姿が目に浮かびます。バカな上司の姿が。

文末の自分基準の「美しさ」という偏見が、文頭の「和を以て貴しとなし」の回答だとすれば、筆者の傲慢な考えを良く表した文章だと思います。