2025/12/20 大掃除の前に

12月になると、多くの人が「今年1年の締めくくり」として、大掃除を意識し始めることでしょう。
新年を清々しい気持ちで迎えるために、家族みんなで家庭内の掃除に取り組んだり、職場の仲間とともに事務所や工場の整理整頓を計画している人もいるでしょう。
ところで、日常生活の中で「部屋を清潔に保つ」「仕事で使った道具をすぐに元の位置に戻す」「お世話になった人へ電話やはがき、メールでお礼を伝える」といった、日々の後始末はどれほどできているでしょうか。
住まいを整えることで暮らしは快適になり、使った物の所在がわからなくなるという不便も解消されます。こうした日々の積み重ねによって、気持ちも晴れやかになり、人間関係もより豊かなものになるでしょう。
1日1日の後始末を丁寧に行うことは、1年の締めくくりをきちんとしたものにすることにもつながります。年末に向けて、まずは机の中の整理整頓や、仕事で使う道具の点検など、身近なところから始めてみてはいかがでしょうか。

今日の心がけ◆普段から後始末を大切にしましょう

「大掃除の前に」って大掃除と年始の抱負の話でウキウキしてもう我慢できない感じですかw

精神論ではなく仕組みでやれよ。
片づけられないのは性格じゃなくて、時間・動線・収納・ルール・担当が設計されてないから。なのに「普段から大切に」って言うのは、だいたい現場にツケを回してるだけ。

感想例

事務・管理職向け

小さな整理が周囲への信頼につながる

本日の文章を読み、日々の後始末が単なる片付けではなく、共に働く仲間への配慮であると気づきました。事務仕事では、書類やデータが整理されていないと、不在時に誰かが探す手間が発生し、チーム全体の時間を奪うことになります。自分の机周りを整えることは、「私の仕事はいつでも引き継げます」という無言のメッセージであり、それが周囲への安心感や信頼につながるのだと思います。忙しいとつい後回しにしがちですが、今日からは業務の区切りごとに一度立ち止まり、整理整頓を意識して、チーム全体が気持ちよく働ける環境作りに貢献していきたいと思います。

  • 感想要点
    • 後始末は仲間への配慮であり、信頼の証である。
    • 整理整頓は、不在時のトラブルを防ぐリスク管理になる。
    • 業務の区切りで整理を行う習慣をつけたい。

技術・製造・現場職向け

道具への敬意が安全と品質を作る

「仕事で使った道具をすぐに元の位置に戻す」という言葉に、改めて身が引き締まる思いがしました。現場において、道具の散乱や点検不足は、作業効率を下げるだけでなく、怪我や事故に直結する重大な問題です。日々の後始末を徹底することは、次の作業の準備であると同時に、安全と品質を守るための最も基本的な技術なのだと感じます。一つひとつの道具を丁寧に扱う姿勢は、そのまま製品への誠実さに表れるはずです。今日から、作業終わりの清掃や点検を「単なる片付け」と思わず、プロとしての誇りを持って取り組んでいきたいと思います。

  • 感想要点
    • 現場での整理整頓は、安全確保と直結している。
    • 後始末は次の作業の準備であり、プロの技術である。
    • 道具を丁寧に扱う姿勢で、仕事の質を高めたい。

営業・サービス職向け

終わりの行動にこそ誠意が宿る

本日の「日々の後始末」という言葉から、お客様との関わり方を振り返る機会をいただきました。商談や接客が終わった後の、お礼の連絡や約束した資料の準備といった「後始末」こそが、相手への本当の誠意を伝える場面だと思います。釣った魚に餌をやらないではないですが、契約や販売といった成果が出た直後の行動がおろそかになれば、築き上げた信頼も一瞬で崩れてしまいます。「終わりよければ全てよし」という言葉があるように、最後の一手間を惜しまず、お客様に対する感謝を行動で示すことで、長く続く信頼関係を築いていきたいと思います。

  • 感想要点
    • 商談後のフォロー(後始末)にこそ誠意が現れる。
    • 成果が出た後の対応がおろそかにならないよう注意したい。
    • 最後の一手間を大切にし、信頼関係を深めたい。

本の紹介

整理整頓をしない人ほど、うまくいく。―超一流だけが知っている「本質」の思考法
著者:中山マコト

「普段から後始末を大切に」といった“きれいに整えること=正しい”という空気に、あえて逆方向から揺さぶりをかけてくれる一冊です。散らかりや整理の不完全さを、単なる欠点ではなく「発想」や「本質をつかむ」ための余白として捉え直し、見た目の整頓より成果に直結する考え方へ視点を切り替えさせてくれます。

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2 件のコメント

  • 社内で行う大掃除の時間が勿体無いから、自分たちの時間で掃除しとけよって言っている感じですね。綺麗な言葉使って、言っていることは相当乱暴だ。

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  • 『整理整頓をしない人ほど、うまくいく。』を読み解いての私の持論

    本書は、「整理整頓=成果ではない」という明確な立場を取っています。むしろ、整理整頓にこだわりすぎる人ほど、枝葉末節――つまり、物事の本質から外れた取るに足らない事柄――に時間を奪われ、本質的な仕事が遅れる、という点が出発点です。

    著者が言う「超一流」とは、決して散らかしている人ではありません。彼らは「選別している」のです。何を捨てるか、何を残すか、何を無視するかという「思考の整理」こそが重要であり、物理的に整っているかどうかは本質ではありません。

    一見すると散らかって見えても、本人の頭の中では、「今やるべきこと」と「今は考えなくていいこと」が明確に分かれています。著者はこれを、「見た目の整理ではなく、意味の整理」と表現しています。

    また本書では、「きれいにする努力」が、時として責任回避になり得ることも指摘されています。片付けた、整えた、準備万端――こうした行為が、本当の成果を出すことから目を逸らす免罪符になってしまう危険性があるのです。

    つまり、「きれいにはしたが、結果は出ていない」という状態こそが、組織や個人にとって最も危うい。

    整理整頓は目的ではなく、あくまで手段です。本書は決して「掃除をするな」「整理するな」と言っているわけではありません。しかし、整理整頓が目的化した瞬間に、思考停止と同調圧力が生まれると警告しています。

    必要なのは、成果に直結する整理、判断を早めるための整理、思考を深めるための余白であって、全員一律の「後始末の美徳」ではない、という立場です。

    一方、「職場の教養」では、「普段から後始末を大切に」と、道徳や規範、全体最適が優先されます。本書はそれとは対照的に、「後始末よりも本質を掴め」と、成果、個人最適、思考の自由の重要性を説いています。

    このズレこそが、きれいな正論が、現場では暴力になる瞬間を生む原因だと、本書は示唆しているのだと思います。

    一言でまとめるなら、この本はこう教えてくれます。整理整頓とは、部屋を整えることではない。思考と判断を、誰のために、どう使うかを選び取る行為である。

    私は整理整頓が好きな性格です。それは、整理整頓をした後の光景を見るのが好きだからです。草刈りが好きなのも、同じ理由です。

    ただし、これが職場となると意味は少し変わってきます。私はよく、デスク周りとPCの内部を同じように考えます。

    PCは情報量が増えれば、外付けHDDを増設したり、NASの導入を検討したりできます。しかし、職場のスペースは簡単に広げることができません。

    限られた空間で最大限効率的に整理したくても、それが不可能な場合は多い。私は机の上に物を置き、仕事量が増えると上に積み上げていきます。決して床には置きません。床は、自分の思考の及ばない範囲であり、思考の整理ができなくなるからです。

    そのような状態で、机の上を無理に整理整頓しようとすれば、新たな机が必要になります。あるいは、紙ベースの事務処理をやめるという判断になります。

    いずれも、すでに社員の思考の外で解決すべき問題です。では、経営者はどう考えるのか。我々は、できる限りのことはすでに実行しているのです。

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