ある日、リーダー研修に参加したAさんは、「エレベーターピッチ」という言葉があることを初めて知りました。
これは、約30秒から90秒という短い時間で要点を相手に伝えるプレゼンテーションのことで、エレベーターの昇降(しょうこう)時間にたとえて「エレベーターピッチ」と呼ばれています。
この話を聞いたAさんは、限られた時間や機会の中で、効果的に情報を伝えることはどのような立場でも大切であると実感しました。
そこでAさんは、それ以降、「自分の考えを見つめる時間」を持つことにしました。短い時間での報告や自分の意見を述べられるようになるには、自分の考えを整理することが不可欠だと感じたからです。
以来、Aさんは仕事をする中で考えを整理することを習慣とし、上司や同僚などへの説明を簡潔に伝えられるように努めています。
新たなスキルを習得するために、日々意欲的に働いているAさんです。
今日の心がけ◆チャンスを活かしましょう
エレベーターピッチって、相手に考させる時間を与えず都合の良い結論へ誘導する騙しのテクニックだろ? それで目覚めちゃったの?
あっ投資セミナーとか聞いて目覚めちゃあタイプですか(プッ)誰も知らない情報を自分だけが知っているって勘違いしてw 直ぐ目覚めちゃう人って、人生楽勝ですね。
感想例(朝礼発表用)
① 事務・管理職向け
短時間で要点を伝える技術は、忙しい職場でお互いの時間を大切にするための重要な配慮だと感じました。普段、業務の報告や連絡をする際、つい背景から長く話してしまいがちですが、相手が何を知りたいのかを整理してから話すよう心がけたいと思います。要点をまとめる準備は大変ですが、それが周囲との信頼関係につながると信じて、まずは一呼吸置いて、結論から話し始めることから実践していきたいです。
- 感想要点
- 短く話すことは、相手の時間への配慮である。
- 話す前の「整理」が、ミスの防止と信頼につながる。
- 一呼吸置き、結論から話す習慣をつける。
② 技術・製造・現場職向け
現場での情報の行き違いは、時として大きなミスや事故につながると再認識しました。限られた時間の中で的確に状況を伝えることは、効率だけでなく、私たち自身の安全を守るための重要な技術だと思います。作業の手順やトラブル報告を行う際、ダラダラと話すのではなく、何が起きているかを端的に伝える意識を持ちたいです。日々の安全確認と同じように、言葉の確認もしっかり行っていきたいと思います。
- 感想要点
- 情報の伝達ミスは事故のもとである。
- 「的確に伝える」ことは安全活動の一環である。
- 状況を端的に伝える意識を日々持つ。
③ 営業・サービス職向け
お客様の貴重な時間をいただいているという意識が、信頼関係を築く第一歩だと強く感じました。限られた時間の中で、こちらの熱意やサービスの良さを伝えるには、事前の準備と相手を思う気持ちが不可欠だと思います。単に短く話すテクニックだけでなく、相手が今、何を求めているのかを瞬時に感じ取り、心に響く言葉を選べるよう、日々の接客の中で感性を磨いていきたいです。
- 感想要点
- お客様の時間を使うことへの敬意を持つ。
- 短く話すには、事前の準備と相手への理解が必要。
- テクニック以上に、相手を思う気持ちを大切にする。
本の紹介
「エレベーターピッチ」のように、何でもかんでも短く、わかりやすく、効率的に消費することを求める現代の風潮に警鐘を鳴らす一冊を紹介します。
書名: 映画を早送りで観る人たち
著者: 稲田 豊史
「話が長い!」と怒られるのが嫌で、必死にエレベーターピッチを練習しているあなたへ。 私たちはいつから、こんなに「手っ取り早さ」の奴隷になってしまったのでしょうか? 映画すら早送りで観て「あらすじ」だけを知りたがる現代人。職場で求められる「要点だけの報告」も、実はその延長線上にあります。 「わかりやすさ」や「短さ」を追求した先に、本当に豊かなコミュニケーションはあるのか? 上司の顔色を伺って言葉を削る毎日に疲れたら、ぜひこの本を読んでみてください。 「効率」という名の悪魔に、心が食い尽くされる前に。

この職場の強要は「エレベーターピッチ」ではなく、回りくどいですね。
自分たちの都合のよい方向に導こうとするのは同じですが、
本心はバレバレなんですから、ストレートに言ったら。
エセ倫理や信者の味方する野次馬が減るから。
有難い言葉で、人を騙すのがエセ倫理の定番です。
エレベーターピッチの目的は、相手の「興味」を一瞬で引きつける。「もっと詳しく聞きたい」と思わせる。自分やサービスの価値を簡潔に伝える。長々と説明するのではなく、要点だけを魅力的に届けることが目的です。
まず、ご自分の文章を読み直して反省してください。
リーダー研修でAさんは「エレベーターピッチ」を知りました。
30〜90秒で要点を伝える技術です。
Aさんは、短い時間で伝えるには「内容を削り、必要な情報だけを残す」ことが重要だと気づきました。
それ以来、Aさんは仕事の説明を簡潔にまとめ、相手がすぐ理解できる伝え方を心がけています。
エレベーターピッチでまとめてみました。
「映画を早送りで観る人たち」について
映画を1.5倍速や2倍速で観る。感動シーンだけを切り抜いて観る。あらすじだけ知って満足する(これは私自身も当てはまります)。こうしたショートカット視聴は、もはや若者だけの問題ではなく、社会全体に広がりつつある行動です。
この背景には、「効率」「手っ取り早さ」「タイパ(タイムパフォーマンス)」を過度に重視する価値観があります。さらに、職場での「要点だけ!」という報告の強要、SNSの短文文化(私はこれが苦手です)、常に時間に追われるライフスタイル、上司や教師、親による「結論から言え」教育(私自身も反省すべき点です)、そして一方的に評価されることへの恐怖――こうした要因が折り重なっています。
つまり、効率を求めることは決して怠惰ではなく、**失敗や否定から身を守るための“防衛反応”**になっているのです。これは、老人が多く集まるFacebookグループでも同じ傾向が見られます。
しかし、「手っ取り早さ」が正義になると、人は物語に没入する機会を失い、感動する心も鈍くなっていきます。また、人が成功に至るまでの「過程」や「苦労」を感じ取れなくなり、他者の複雑さへの共感が弱まります。ゆっくり考える力も衰え、説明や言葉を“表面だけ”で理解した気になってしまいます。その結果、背景や文脈、人間関係といった本質が削ぎ落とされ、自分の狭い経験や思考の枠で相手の言葉を処理してしまうため、伝えたい真意が歪められて受け取られる危険があります。
ゆえに、エレベーターピッチのように「短くまとめる」ことだけを強要すると、本来必要な情報が削られ、相手にも組織にも社会にも損失をもたらしかねません。
効率だけでは、人間は豊かになれません。効率は確かに便利ですが、それだけを追い求めると、大切なものを味わう力を失います。映画を早送りで観る人たちは、まさに “心の時間” を失っていく現代人の象徴 だと言えるでしょう。
では、どうすればいいのか。
・ゆっくりと味わう時間を、意識して取り戻すこと。
・結論だけでなく、「過程」に目を向ける習慣を育てること。
・知らないことに向き合うための、わずかな“忍耐”を取り戻すこと。
本書は、その重要性を静かに説いています。
私の持論ですが、人間関係を良好に保つことは人生において重要であり、それはSNSの世界でも同じです。
顔も性格も分からない相手だからこそ、短文ではなく、誤解を生まないように丁寧な文章で答える姿勢が必要だと思います。多少長い文章になっても構わない。自分の気持ちや考えを、誠実に、分かりやすく言葉に落とす努力こそが、相手への敬意だと考えています。
「限られた時間や機会の中で、効果的に情報を伝えることはどのような立場でも大切である」
いつもの駄文らしからぬ文章ではありますが、程度の差はあれど全くもってその通りだと思います。
ですので、いつもしたくも無いのにやらされている無駄に糞長い「欠力嘲礼」を見直してみるのは如何でしょうか?
チャンスを活かす為にも、是非。
普段の感想発表の時はテキトーにチャチャッと終わらせてるけど、聞いている人たちに、「この人は短い時間で自分の意見を述べられるように、ちゃんと自分の考えを整理できているんだな。」って思われたくないので、「えー…」とか「まぁ…」とか言ってダラダラと引き延ばす、「各階に止まるエレベーターピッチ」でも実践してみようかなw
要点だけまとめると、職場の教養はいらない。以上