2025/11/25 生きている化石

秋が深まってくると、街を黄色く彩るイチョウ。国土交通省によれば、イチョウは全国で最も多く植えられている街路樹だそうです。1億7千万年前のジュラ紀には存在していたとされ、「生きている化石」と呼ばれることもあります。
しかし、現在私たちが目にするイチョウのほとんどは人の手によって栽培されたものであり、野生のイチョウは中国に僅か(わずか)に残されているだけで、国際自然保護連合はイチョウを絶滅危惧種に分類しています。
つまり、私たちが日ごろ当たり前のように目にしている、美しい景観を作り出すイチョウの木は、人間の努力の賜物だと言えるでしょう。
イチョウの落とす銀杏の独特な匂いが苦手な方もいるかもしれませんが、こうした背景を知ると、イチョウの貴重さや有り難み(ありがたみ)を感じるのではないでしょうか。
日々の様々な出来事に対しても、その背景を知ることで、興味や関心や理解が深まるかもしれません。相手の言動や、起きた出来事の経緯を知ることは、その事実を受け入れる第一歩となるのです。

今日の心がけ◆背景を知りましょう

上司の理不尽な命令を、「会社にも事情があるんだから察して飲み込め」と強要しているんですね。分かります。

感想例
① 事務・管理職向け
普段何気なく見ているものにも深い背景があることに気付かされました。事務の仕事においても、手元にある一つの書類やデータが出来上がるまでには、他部署の方々の確認作業や積み重ねがあるのだと思います。今後は単に数字や文字を追うだけでなく、そこに至るまでの経緯や、作成した人の苦労にまで想いを馳せ、感謝の気持ちを持って業務に取り組んでいきたいです。

要点
物事の背景にある人の努力に目を向ける。
書類作成に至るまでの他部署の苦労を想像する。
経緯を理解し、感謝を持って業務にあたる。

② 技術・製造・現場職向け
私たちの現場にある安全ルールや作業手順の一つひとつにも、過去の失敗事例や、先輩方の「事故を未然に防ぎたい」という強い思いという背景があるのだと改めて感じます。単に決められた作業としてこなすのではなく、その手順が作られた意味や理由を深く理解し、一つひとつの基本動作を大切にしながら、安全最優先で作業を進めていきたいです。

要点
安全ルールや手順の背景にある「意味」を考える。
過去の事例や先人の思いを理解する。
基本動作の重要性を再認識し、安全を徹底する。

③ 営業・サービス職向け
お客様の何気ない一言や、時には厳しいご意見にも、その方の生活環境や抱えている事情などの背景があるのかもしれません。表面的な言葉だけで判断するのではなく、「なぜそうおっしゃるのか」という背景に心を寄せ、相手の立場に立った丁寧な対応を心がけることで、より深い信頼関係を築いていきたいです。

要点
お客様の言葉の背景にある事情を想像する。
表面的な言葉だけでなく、意図を汲み取る。
相手の立場に立った対応で信頼を築く。

書籍紹介

「物分かりのいい社畜」はもう卒業。脳科学が証明する「ワガママ」の正当性

今日の『職場の教養』は、「背景を知ってすべてを受け入れろ」と、さも徳の高いことのように説いてきました。しかし、これは裏を返せば**「文句を言わずに、会社の不条理を飲み込め」**という同調圧力に他なりません。

職場で「いい人」を演じ、言いたいことを我慢してストレスを溜め込んでいませんか? 実はその「我慢」が、あなたの脳のパフォーマンスを著しく低下させているとしたら……。

今回紹介するのは、脳科学者・茂木健一郎氏の**『「いい人」をやめる脳の習慣』**です。

本書は、精神論ではなく**「脳科学」の視点**から、他人の顔色をうかがう「他人軸」の生き方がいかに脳に悪影響か、そして「自分軸」で生きることがどれほど人生を好転させるかを明快に解説しています。

  • 「空気を読む」のは脳の無駄遣い
  • 「妄想」こそが成功の鍵
  • 「アウェイ」に飛び込む勇気が脳を育てる

会社にとって「都合のいい人」でいることは、あなたの人生にとって「損」でしかありません。 毎朝の朝礼で理不尽な精神論を聞かされ、心がすり減っているあなたへ。 この本を読んで、科学的根拠を持って「いい人」を辞める勇気を手に入れませんか?

自分を守るための「脳の習慣」をインストールする 『「いい人」をやめる脳の習慣』 (茂木 健一郎 著)

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3 件のコメント

  • 業績が低迷したのは、社員の働きが悪いので、社員をもっとこき使わないといけないという動機で、えせ倫理に入会。

    職場の教養は社員にとって、非常に無茶な要求をしているので、まるで自分の心をわかってくれていると感動。

    活力朝礼を積極的に取り入れているうちにえせ倫理の信者になったという背景は知っていますよ。

    9+
  • 某倫理法人会に与する方々に質問:某倫理法人会と不愉快な信者共の醸し出す独特な雰囲気が苦手な人が、某倫理法人会の歴史や背景を知った所で、某倫理法人会に対して有難みを感じる事も、受け入れる事も無いのですが、それは何故と思いますか?

    ……まぁ、あんな駄文を有難がってる時点で、無理なのは百も承知なのですが、簡潔に述べれるものなら、述べてみよ。

    2+
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