江戸時代に広がった風習に、「薮入り」というものがあります。
旧暦の一月十六日と七月十六日がその日に当たり、商家などで住み込みで働いている奉公人が、実家へ帰ることができる日でした。
昔は奉公人に定休日はなく、年に二回だけ、実家に帰る日を与えられたのです。奉公先の主人は、奉公人に着物や小遣いを与えて実家に送り出し、実家では両親が、子供のためにご馳走を作って、楽しみに待っていたそうです。
古典落語の「薮入り」は、長屋の熊五郎の息子・亀が、三年ぶりに奉公先から帰ってくる話です。熊五郎は、息子の帰りが待ち遠しくて落ち着きません。
食べたいものは何でも食わしてやれ、日本中あちこち連れて行ってやれ、などとおかみさんに言います。実際に帰ってきた息子はすっかり大人びて、親は胸が詰まって涙で顔を見られない…と話は続きます。
昔も今も、親が子を思う気持ちは変わらないものです。わが子に久し振りに会うのであれば、なおさら世話を焼きたくなるのが、親というものなのでしょう。
今日の心がけ◆両親に思いを馳せましよう
「思いを馳せる」このフレーズがやたらに多い気がしたので、去年1年で何回使われたかを検索してみました。
12回です。月1回は思いを馳せています。多分同じ著者でしょう。
「薮入り」って息子の財布を親が勝手に見て親子喧嘩になり、父親が息子を蹴り飛ばすんですが・・・。
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