2018/09/20 我が家の「クロ」

ある朝、Aさんは通勤途中で「犬を探しています」という張り紙を見ました。
犬の写真、名前や性別、特徴と共に、飼い主のメッセージが記載されています。この種の張り紙を見ると、Aさんは昔の出来事を思い出します。
Aさんが小学生の時です。雨が降る日、家に一匹の犬が迷い込んできました。その姿はずぶ濡れで、ひどく疲れているようでした。近所の犬でもないようです。とりあえず濡れた毛を乾かし、餌をあげ、一時預かることにしました。
預かるにしても名前がないと呼びにくいため、毛色から「クロ」にしました。これまで犬を飼ったことがないAさんには、すべてが嬉しくてなりません。散歩や餌やりなど、献身的に世話をしたのです。まるで我が家の犬のようでした。
ところが1ヵ月後、飼い主が現われました。Aさんの家から車で数分の、同じ町内の家の飼い犬だったのです。名前は「クロ」ではなく「タロウ」でした。Aさんにとって別れは辛いものでしたが、飼い主の喜ぶ姿に安堵しました。   一
今でも犬が大好きなAさん。〈張り紙の犬も見つかるといいな〉と思っています。

今日の心がけ◆身近な動物を大切にしましよう

オオカミを飼いならして、長い年月をかけで犬にしてきた人間が、いまさら動物を大切にしましょうって、どの口が言うんだ。と言いたくなりません?

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