「経営理念」は会社の存続や繁栄のために、経営の根底に据えられた大切なものです。全社員が共有し、その実現に向けて、努力していかなくてはなりません。
A子さんは入社二年目になります。毎朝の朝礼で唱和する経営理念がなかなか覚えられずに苦労していました。ところが、最近入社した中国人女性のBさんは、わずか三日で、経営理念を完璧に覚えてきたのです。
その姿勢に「単身異国の地でこれから働くぞ」という強い決意を感じ、自身の甘さに愕然としました。
〈このままではいけない〉と思ったA子さん。改めて経営理念を読み直し、その言葉を覚えるようにしました。そして、朝礼では、ただ声を出すのではなく、その意味を觴み締めながら唱和をするように心がけました。
機械的に読み上げるだけの経営理念では意味はないでしょう。わが社は何を目的にどこへ向かっているのか。そのために自分は何をするべきなのか。折にふれて見つめ直したいものです。
今日の心がけ◆経営理念の意味を再確認しましよう
大きくなった会社の理念とは大したものです。
豊田綱領
- 一、上下一致 至誠業務に服し 産業報国の実を挙ぐべし
- 一、研究と創造に心を致し 常に時流に先んずべし
- 一、華美を戒め 質実剛健たるべし
- 一、温情友愛の精神を発揮し 家庭的美風を作興すべし
- 一、神仏を尊崇し 報恩感謝の生活を為すべし
それに引き換え、この本を読ませている会社ときたら・・・。
企業理念は「奉仕」とか「創造」とかつかみどころが無い、どこにでもありそうな薄い言葉でやっと考えましたみたいなので、経営理念は要約すると「文句を言わないで働け」的なヤツが多くないですか? 会社を設立した時にやっと考えたみたいなのが。
会社を作ったら、最初は理念を「友情 努力 勝利」にするという法律でも作ればいいのに。その方がよっぽどマシだと思うのですが。
1+
覚えることに努力が必要な経営理念は、創業者や経営者の自己満足だと思う。
貴社の経営理念は何ですか?と聞かれて、暗記した経営理念を喋ったところで意味がない。
あなたの会社は誰のために、何のためにあるのですか?経営しているんですか?と言うことですから具体的に言うべきでしょう。
中国人女性のBさんは、それが言えるのでしょうか。
ただし、多くの会社の経営理念の内容は、ほぼほぼ同じです。
お客様のため。
株主のため。
地域の皆様のため。
自分と家族のため。
子会社、関係会社のため。
会社に関係する人々全員の幸せのため。
等々を言葉を変えて書かれていると思いますが、私が一番好きな会社の経営理念は伊那食品工業株式会社のものです。
「いい会社をつくりましょう」
誰でも覚えられる深い意味が感じられる経営理念です。
しかし、それでもA子さんは物覚えが悪いとは言えますね。