2017/1/4海に築いた土地
1657年、明暦の大火と呼ばれる大火事で坊舎を焼失した江戸浅草御堂(後の築地本願寺)。幕府から与えられた替地は海の上でした。 本願寺の熱心な信者だった佃島の漁師たちは、コツコツと土を運び、十九年かけて海上を埋め立て、現在…
1657年、明暦の大火と呼ばれる大火事で坊舎を焼失した江戸浅草御堂(後の築地本願寺)。幕府から与えられた替地は海の上でした。 本願寺の熱心な信者だった佃島の漁師たちは、コツコツと土を運び、十九年かけて海上を埋め立て、現在…
「矢切の渡し」「東京だよおっ母さん」「王将」などの名曲を世に送り出した作曲家の船村徹氏が、昨年秋に文化勲章を受章しました。 船村氏は、無二の親友で二十六歳の若さで早世した、作詞家・高野公男氏の、「汗をかいて働いている人た…
何でもそうでしょうが、経験を重ねていけば、その事物に対する「眼」が磨かれていきます。 絵画などでも、一回目に見た時はほとんど意識しなかったことが、二回目三回目に見ると、「そういうことなのか!」と理解できることがあるもので…
新しい年を迎えました。年末年始は、つい食べ過ぎたり、運動不足に陥りがちです。体調はいかがですか。体の働きに感謝しているでしょうか。 口に入った食べ物は、黙っていても食道から胃に送られ、消化されます。膵臓からは分解酵素が分…
Nさんは、運送会社で配車の仕事をしています。入社八年目、責任のある仕事を任され、忙しく毎日を過ごしていました。 ある日の夜、小学五年生になる次男と、久しぶりに風呂に入って話をしました。学校のことを尋ねると、「今日は授業で…
物を溜め込むクセがあり、多くの物に囲まれて仕事をしているAさん。上司から「必要な物と不要な物を分けて、整理整頓するように」と指摘されました。 よし、と一念発起して、身の回りの物の仕分けを始めました。すぐに決断できる物もあ…
Aさんが帰宅中、電車の座席に座っていると、二人組の老婦人が乗車してきました。すると、隣に座っていた十代の若者が、何のためらいもなく、スッと席を譲ったのです。 それを見たAさんも、若者の姿に触発されました。「どうぞ」ともう…
Kさんはもうすぐ定年退職となります。退職日を控えた休日、近所の馴染みの理髪店で、身だしなみを整えておくことにしました。 理髪店に行くと、いつもの若い店長ではなく、店長の母親が担当してくれました。高齢で引退したと思っていま…
Kさんは、三つの事柄を心がけて生活しています。きっかけは職場の先輩から話を聞いたことでした。キーワードは「喜ばす」生活です。 一つ目は、親を喜ばす生活をすることです。週末には、離れて暮らしている両親に、家族の近況などを電…
「雨晴れて笠を忘る」という諺があります。 雨がやんで、天気がよくなると、今まで役に立った笠(傘)のありがたさを忘れてしまうように、苦労を乗り越えて楽になると、それまで受けた人の恩義を忘れてしまうことをたとえています。 年…
コメント